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*PROFILE* 主に旅行誌で活動中の女性エディター/ライター、平林朋子。 食と酒と猫と海と沖縄を心から愛し、国内外を行脚中。 雑誌・書籍の企画、編集、執筆、何でもおまかせください。丸ごと一冊発注もOK!


by nekonohana0330
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木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン写真展

恵比寿の東京都写真美術館で催されている
「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン」の写真展に行ってきた。
木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン写真展_a0151355_23422025.jpg

木村伊兵衛は戦前・戦後を通じて活躍した、日本を代表する写真家の一人。
現在も朝日新聞社主催による
「写真界の芥川賞」と呼ばれる「木村伊兵衛写真賞」などで、その功績が称えられている。

アンリ・カルティエ=ブレッソンはフランスの写真家で、
20世紀を代表する写真家であると多くの写真家・芸術家から評されている。
1947年にはロバート・キャパ、デヴィッド・シーモア、ジョージ・ロジャーと共に
国際写真家集団「マグナム・フォト」を結成した。

この著名な二人には二つの共通点がある。
一つは同世代を生きた写真家であること。
もう一つはライカをこよなく愛したこと。

上のチラシの写真も、お互いの写真をライカで撮ったという
なんだかほのぼのとしてしまうような表情のものが使われている。

この写真展では、大きな時代の流れの中で生き抜いた二人の写真を見ることができる。
木村氏は自身が生まれた東京の下町にはじまり中国やフランスなど、
ブレッソン氏は主にヨーロッパとアジアの写真が中心となっている。

特に今回の展示でおもしろいと思ったのは、
参考資料として初公開された木村氏とブレッソン氏のコンタクトプリント。
これは何かというと、36枚撮りのフィルムをそのまま印画紙に焼き付けたものだ。
木村氏は迷うことなく被写体を簡潔に撮り、
ブレッソン氏は同じ被写体をほぼ同じ画角で何枚も撮り、
他の被写体に移ったかと思うとまた同じ被写体に戻ったり……と、
かなりみっちりと撮り続けるタイプだったようだ。
こういった連続した撮影カットが見られる
コンタクトプリントを見る機会はあまりないので、
これを見るだけでもおもしろいと思う。
特に木村氏の1930年代の沖縄を撮った写真が興味深かった。

被写体を自然な表情で切り取ることで
アマチュアだけでなくプロの写真家にも尊敬されているスナップの達人、木村氏。
「どうしたらうまく写真が撮れるのか」とある人が聞いたところ、
「いつでもカメラを手から離さずにいる事が大事だ」と答えたという逸話が残っているそうだ。
写真についてまだまだ勉強中のわたしも、カメラを常に持ち歩こうと密かに誓ったのだった。
その前に、一眼レフを買わないと……(汗)。

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木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン
東洋と西洋のまなざし
■会 期:2009年11月28日(土)~2010年2月7日(日)
■休館日:毎週月曜日(休館日が祝日・振替休日の場合はその翌日)
■会 場:東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス内) 3階展示室
■料 金:一般 700円
by nekonohana0330 | 2010-01-21 23:47 | NEWS